【DbD】殺人鬼『エクセキューショナー』解説

2020年5月27日、デッドバイデイライト（Dead by Daylight；DbD）の4周年キラーが発表されました。ゲームソフト「サイレント・ヒル」の敵役ピラミッドヘッド（三角頭；三角様）です。

DbDでは、初となるビデオゲームとのコラボ殺人鬼になります。殺人鬼「エクセキューショナー」として実装される、ピラミッドヘッドについて解説します。

概要

エクセキューショナーは、デッドバイデイライトの20番目の殺人鬼です。コナミのゲームソフト「サイレント・ヒル」からのコラボキャラクターになります。エクセキューショナー（The Executioner）とは、日本語で「死刑執行人（処刑人）」という意味になります。

エクセキューショナーは、フックの代わりに檻を使って、サバイバーを生贄に捧げることができます。フック以外の生贄手段を持つ初めての殺人鬼です。さらに、アドオンやオファリングを使わなくても、メメント・モリができる初めての殺人鬼でもあります。

特殊能力：裁きの儀式

アイコン	能力名と効果
	裁きの儀式
	能力ボタンを押すと発動する。発動したら能力ボタンを押したまま好きな方向に移動し、地面にトレイルを刻み込む。ボタンを離すとトレイルが完成する。 トレイルの上を歩くか走って通った生存者は、殺人鬼の本能を呼び起こして煩悶のステータス効果を受ける。煩悶の効果を受けている生存者が瀕死状態になると、贖罪の檻に送り込むことができる。

「裁きの儀式」の特徴は、次のとおりです。

1. 「裁きの儀式」はゲージを消費するが、ゲージが少しでも残っていれば発動できる
2. 「裁きの儀式」のゲージは自然回復する（全快までに20秒）
3. 「裁きの儀式」発動中は、方向ボタンの左右後（ASD）が機能せず、視野の移動が制限される（鬼の進撃のようなイメージ）
4. 「裁きの儀式」発動中は、移動速度が低下する（秒速4.4m/s）
5. トレイルは、作成してから75秒経過すると自然消滅する
6. トレイルの上を走るか歩いて通過したサバイバーは、煩悶のステータス効果を受け、エクセキューショナーは、そのサバイバーの居場所が分かる（殺人鬼の本能）
7. 煩悶のステータスを受けたサバイバーは、茨（いばら）状の足跡を残す
8. トレイルの上をしゃがみ歩きや瀕死状態で通過すれば、煩悶と殺人鬼の本能を回避できる

特殊攻撃：地獄の罰

特殊能力の「裁きの儀式」を発動しているときに、攻撃ボタンを押すと地獄の罰を発動します。「地獄の罰」は前方8メートルの範囲に、エネルギー波を放出して、生存者にダメージを与えます。地獄の罰は、障害物を貫通して生存者に当たります。

ただし、発動までに時間がかかるため、発動を見てから避けることができます。さらに、「裁きの儀式」の発動中は視点の自由が利きにくいので、当てやすくはありません。

「地獄の罰」は、生存者に当たっても当たらなくても2.75秒の硬直時間がありますので、外した時のリスクが大きいことに注意してください。また、特殊攻撃扱いのため、ノーワンなどのパーク効果は乗りません。

特殊アビリティ：贖罪の檻

煩悶のステータス効果を受けた瀕死状態の生存者を、贖罪の檻に送ることができます。贖罪の檻には、以下の特徴があります。

1. 贖罪の檻は、エクセキューショナーから離れた、マップ遠くの地点に設置される（生存者も一緒に転送される）。
2. 贖罪の檻は、白く強調表示され、全てのサバイバーに場所が視える（キラーは強調表示を見ることができず、目視でしか確認できない）。
3. 贖罪の檻に入った生存者は、フックに吊るされているかのように処刑フェーズが進行し、エンティティに捧げられる。
4. 贖罪の檻の第1段階では、もがくことができない。
5. 贖罪の檻の耐久フェーズでは、ボタン連打は必要ないが、簡単なスキルチェックが発生する（失敗しても即死しないが、耐久ゲージが追加で減少する）。
6. 贖罪の檻とフックとの間で、処刑進行度を共有する。
7. 贖罪の檻から救出した生存者と救出された生存者は、煩悶の効果が解除される。
8. 贖罪の檻では、フックに吊るすと効果があるパークは発動しない（「決死の一撃」「与えられた猶予」「血族」「バーベキュー＆チリ」などは発動しない）。
9. 贖罪の檻は、前面からしか救助できないが、キラーがフェイスキャンプしても、キラーを通り抜けて救助できる。
10. 贖罪の檻の5m以内に1秒以上、キラーがとどまると、贖罪の檻は別の場所に転送される

特殊アビリティ：最後の審判

エクセキューショナーには、通常のメメント・モリとは別に、簡易メメント・モリを使うことができます（最後の審判）。モーションも3秒程度の短いバージョンになっています。

最後の審判で殺害するには、次の3つの条件を満たすことが必要です。

1. フックまたは贖罪の檻で耐久フェーズに入っている
2. 煩悶に苦しんでいる
3. 瀕死状態である

これらの条件を満たす生存者を、贖罪の檻に送ることはできません。贖罪の檻の代わりに、最後の審判を使うことができます。

背景・ストーリー

加虐的で無慈悲な処刑人である三角頭は、痛みを通して断罪を施すことに固執している。頭部に鋼鉄の枠をかぶり、歪で巨大な鉈を携え、彼はサイレントヒルの地獄のごとき道を常人には理解しようもない使命を背負い闊歩していた。彼の行く場所は怪物でさえ陰に潜み、出会った生き物は、ためらいのない攻撃行為の犠牲となった。使命を果たし自身の存在が必要でなくなった時、彼は長い眠りにつこうとしたが、別の世界でその力が必要とされてしまった。彼を包んだ霧は、サイレントヒルで見かけるものとは違っていた。まるで生き物の神経束のようなそれは、這いよるように彼にたどり着いた。そこには暗黙の了解があった。押し寄せる雲は使命とサディズムへの招待状だ、霧に足を踏み入れた三角頭は再び自らの責務を受け入れた。

固有パーク

エクセキューショナーの固有パークは「強制苦行」「煩悶のトレイル」「デスバウンド」の3つです。

パーク	強制苦行	煩悶のトレイル	デスバウンド
ティーチャブル	Lv30	Lv35	Lv40
評価	平均より下	平均レベル	平均レベル

強制苦行

アイコン	パーク名と効果（レベル1/2/3）
	強制苦行（Forced Penance）
	味方の代わりに攻撃を受けた生存者は40/50/60秒間衰弱のステータス効果に苦しめられる。

「強制苦行」は、肉壁したサバイバーに衰弱（負傷状態から回復できない）の効果を与えるパークです。

PTBの時点では、時間が30秒と短すぎたため全く役に立たないパークでしたが、正式発売時に60秒まで延長されて、使える場合もあるかもしれない・・・という程度まで強化されました。仲間を守ろうとする連帯意識の強いパーティ相手には輝く可能性があります。

ただし、役に立つ状況が少なく、1度使えばネタバレしてしまうため、積極的に採用する価値のあるパークとは言えません。

煩悶のトレイル

アイコン	パーク名と効果（レベル1/2/3）
	煩悶のトレイル（Trail of Torment）
	発電機を蹴ると16秒間探知不可状態を得る。この間、その発電機の黄色いオーラが生存者に視えるようになる。この効果は80/70/60秒ごとに1回のみ発動する。

「煩悶のトレイル」は、発電機を蹴ると探知不可（心音ゼロ、ステインなし）になる面白いパークです。油断したサバイバーを不意打ちできる可能性を秘めています。

ただし、発電機が黄色くなることで、「煩悶のトレイル」が使ったことがばれてしまうことが欠点です。生存者パークの「一緒にいよう」でも、発電機が黄色くなりますが・・・「一緒にいよう」はほとんど使われていないですよね？つまり、このパークを使えば、確実にバレて警戒されます。

心音が消えるパークは、警戒されると効果がほとんどありません。つまり、対戦相手のサバイバーが、このパークのことを知らないなら、役に立つ可能性があります。しかも、時間も16秒と短いので、不意打ちの機会も少ないです。

デスバウンド

アイコン	パーク名と効果（レベル1/2/3）
	デスバウンド（Deathbound）
	殺人鬼から32m以上離れた場所で生存者が別の生存者を治療して1段階回復させると、治療を施した側の生存者が叫んで位置が判明し、60秒間デスバウンドが発動する。発動中、その生存者は治療した生存者から16/12/8m以上離れると忘却のステータス効果に苦しむ。

「デスバウンド」は、サバイバーに忘却（心音が聞こえない）効果を与えるパークです。エクセキューショナーの固有パークの中で、最も強いパークと言えるでしょう。

心音が聞こえない効果は抜群で、60秒間は不意打ちしやすくなります。もし、サバイバーがビビッて隠密に徹してくれるなら、発電機の遅延効果もあります。ただし、キラーの思うような状況になるかは運次第のため、「呪術：霊障の地」と同じように、状況次第でハマれば強いパークですが、運の要素が大きいことは注意が必要です。

特に、医療キットや「セルフケア」で自己治療するサバイバー相手には、全くの役立たずなことに注意してください。

アドオン

エクセキューショナーには、20種類のアドオンがあります（ウルトラレア2種、ベリーレア4種、レア4種、アンコモン5種、コモン4種）。アドオンの効果は、基本的には重複します。

アイコン	アドオン名と効果
	玉虫色のメタトロンの紋章
	生存者を贖罪の檻に送り込むと、煩悶に苦しむ生存者のオーラが6秒間視えるようになる。
	黒曜石の酒杯
	エクセキューショナーは裁きの儀式の道の上に立つと、探知不可のステータス効果を得る
	失われた記憶の書
	裁きの儀式の効果を受けた生存者は15秒間、忘却のステータス効果に苦しむ
	緋色の卵
	裁きの儀式によって引き起こされた殺人鬼の本能の持続時間がかなり増加する
	赤の祭祀の書
	負傷した生存者が煩悶の影響を受けると、出血のステータス効果に苦しむ
	錆色の卵
	裁きの儀式の効果を受けた生存者は60秒間、目眩ましのステータス効果に苦しむ。
	もえるひとの絵
	地獄の罰の距離がかなり伸びる
	マネキンの足
	裁きの儀式がマップ上に残存する持続時間がかなり増加する
	ウェルティエル派の写真
	裁きの儀式のチャージ速度がかなり上昇する
	虐げる者の銘板
	裁きの儀式が発動する合計時間がかなり増加する
	霧の目、裁きの跡
	裁きの儀式によって引き起こされた殺人鬼の本能の持続時間がそこそこ増加する
	ろう人形
	地獄の罰の距離がそこそこ伸びる
	ヒョウ柄の布
	裁きの儀式によって引き起こされた殺人鬼の本能の持続時間が少し増加する
	忘れられたビデオテープ
	裁きの儀式のチャージ速度がそこそこ上昇する
	槍の穂先
	裁きの儀式が発動する合計時間が少し伸びる
	灰被り姫のオルゴール
	裁きの儀式がマップ上に残存する持続時間がそこそこ増加する
	死んだ蝶
	裁きの儀式のチャージ速度が少し上昇する
	鉛の指輪
	裁きの儀式がマップ上に残存する持続時間が少し増加する
	銅の指輪
	裁きの儀式が発動する合計時間が少し増加する
	黒のストラップ
	地獄の罰の距離が少し伸びる

誤訳など

以下は、アドオンのゲーム内説明文の誤訳一覧です（上記の一覧では翻訳を修正しています）。地獄の罰の横方向の範囲を拡大するアドオンは存在しませんので注意してください。

評価

エクセキューショナーのスペックを見ると、非常に強そうに見えます。索敵に優れ、遠距離攻撃ができ、「決死の一撃」を無効化し、能力でメメントできる・・・徒歩キラーに必要な能力を全て兼ね備えているかのようなスペックです。

しかし、現実はそれぞれの能力に制限があり、思ったほど強い殺人鬼ではありません。まず、索敵のためのトレイルは、しゃがみ移動で避けることができます。遠距離攻撃の「地獄の罰」は、視点の制限や避けやすさなどから、板や窓を使う瞬間や一直線の通路ぐらいでしか有効利用しにくい能力です。

「決死の一撃」などを無効化できる「贖罪の檻」も、煩悶状態のサバイバーにしか使えず、「バーベキュー＆チリ」や「イタチが飛び出した」との相性も悪いです。吊り時間を減らす効果はありますが、自分から遠くに設置されるため、防衛しづらくなるため、一長一短です。

総合すると、デモゴルゴンより少し強い程度の強さ（中堅レベル）と言えるでしょう。1対1のチェイス能力には水準以上の力を持ちますが、試合全体をコントロールできるかは試合展開に大きく依存するため、トップクラスの殺人鬼には及びません。

ですが、私は強く言いたいと思います。エクセキューショナーの最大の魅力は強さではないのです。そのカッコ良さなのです！と。そんな筆者は、発売日当日に三角様を購入しました。エクセキューショナーのカッコよさに惹かれた人は、ぜひ入手しましょう。

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www.game-pcs.com

2021.06.30

入手方法

エクセキューショナーは、PC（Steam）・PS4・Switchの全てのプラットフォームで有料の殺人鬼です。エクセキューショナーを使うには、DLCを購入するか、ゲーム内でオーリックセル（有料通貨）を使用して購入する必要があります。

DLCには、生存者のシェリルも付属します。2人とも入手するなら、オーリックセルで購入するよりも、DLCを購入したほうがお得です。

では、エクセキューショナーのカッコよさを堪能しましょう！